
目次
1. mixhost (ミックスホスト) について
| サービス名 | MixHost |
|---|---|
| オススメユーザー | 安定した Webサイト運営を必要としている個人、法人 |
| プランと価格帯 |
|
| 運営会社 | アズポケット株式会社 |
mixhost は、アズポケット株式会社が運営するレンタルサーバーサービスです。
アズポケット株式会社は、設立が 2016年ですので、レンタルサーバー業界としてもかなり新しい企業と言えます。
mixhostのコンセプトは、「個人や中小企業でも手軽に使えるクラウド」です。
実際には「共用サーバー」なのですが、サーバーOSとして CloudLinux を採用することにより、ユーザー毎に各種リソース(CPU, メモリ, プロセス)を制御することができるようです。この部分がクラウドの特徴と似ているため「手軽に使えるクラウド」というコンセプトになっていると考えられます。
サービスがスタートする時は新しい技術を導入しやすいとはいえ、採用している技術やサービスからかなり攻めている印象を受けます。
価格帯やターゲットユーザーを見てみますと、メジャーなところではエックスサーバーが競合になっています。老舗で安定したエックスサーバーに対し、攻めの姿勢で勝負を挑んでいる新サービスという構図が見えます。今後この姿勢をどれだけ維持していけるか楽しみなサービスです。
2. レンタルサーバーの種類
共用サーバーです。
3. プラン比較
| プラン | スタンダード | プレミアム | ビジネス | ビジネスプラス |
|---|---|---|---|---|
| 初期費用(税抜) | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 利用料金(税抜) (3ヶ月契約の場合) |
1,380 円/月 | 2,780 円/月 | 5,580 円/月 | 11,180 円/月 |
| 利用料金(税抜) (36ヶ月契約の場合) |
880 円/月 | 1,780 円/月 | 3,580 円/月 | 7,180 円/月 |
| ディスク容量(SSD) | 250 GB | 350 GB | 450 GB | 550 GB |
| CPU | 仮想4コア | 仮想6コア | 仮想8コア | 仮想10コア |
| メモリ | 4 GB | 8 GB | 12 GB | 16 GB |
| マルチドメイン | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 転送量課金 | なし | なし | なし | なし |
| 転送量目安 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| WordPressサイトの PV数目安 |
100 万PV/月 | 200 万PV/月 | 400 万PV/月 | 600 万PV/月 |
| PHP7/PHP5 | ||||
| MySQL(MariaDB) | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| WordPress 簡単インストール |
||||
| 電話サポート | – | – | – | – |
| 無料独自SSL | ||||
| メールアドレス | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 自動バックアップ |
4. 主な機能・サービス
高速へのこだわり
「高速」であることを重要視しています。
- 高速な Webサーバーである LiteSpeed を採用しています(国内初)。LiteSpeed は速いだけでなく、Webサーバーとして長年実績のある Apache と互換性がありますので、.htaccess を使った動作の制御など同様の操作で扱うことができます。
- LiteSpeed 独自のキャッシュ機能「LiteSpeed Cache」が標準で提供されます。
- データベースを含めた全てのストレージに SSD を採用しています(動作が高速です)。
- 国内最大級732Gbpsのバックボーン回線を使用しています。
クラウドに似た独立した環境
冒頭でも書きましたが、サーバーOSとして CloudLinux を採用しており、ユーザー毎に各種リソース(CPU, メモリ, プロセス)を制御することができます。
これにより、以下のメリットが生まれています。
- 同じサーバー上の、あるサイトに高い負荷が掛かった場合でも、他のサイトは大きな影響を受けない。
- リソースの変更が容易である(ユーザー側からは、「プランを変更する」ことでリソースを変更することができます)。
- しかも、リソースの変更は瞬時に適用される。
データを守る体制
SSDのデータはリアルタイムで、他のSSDにバックアップされています。
また、物理的に離れたところにあるデータセンターに設置されたサーバーに、1日1回バックアップをとっています。
自動バックアップ&リストア機能
過去30日間のデータがバックアップされ、このバックアップから復元する機能が無料で使えます。この手のバックアップ&リストア機能が無料で使えるサービスはなかなかありません。
2018年12月12日:「自動バックアップからファイルを復元する機能」の提供が終了しました。
独自SSL
COMODO社のSSL証明書が無料・無制限で利用できます。
利用する手順も簡単で、WebサイトのURLの先頭を「https://」に変更するだけです。
プラン変更(リソース調整)
管理ページから、上位プラン・下位プランのどちらにでも変更できます。
プラン変更することによって、CPU・メモリといったリソースを増減することができます。このリソースの増減は瞬時に適用されます。
プラン変更(リソース増減)した場合の利用料金は日割り計算となります。プランを下げる場合は、次回の請求額から差額が割引きされます。
コントロールパネル「cPanel」を採用
コントロールパネルというのは分かりやすく言うと、管理ページのことを指します。
cPanel というのは cPanel, Inc. が開発している製品で、長年の実績があり様々なサービスで採用されています。
レンタルサーバーサービスによっては、独自に開発した管理ページのところも多いですが、mixhostの管理ページは、cPanel が使われているということです。
cPanelは非常に高機能ですが、却って操作が難しいと感じる人もいますので、一概に良いとも言えません。
mixhost がデモページを用意してくれていますので、気になる方は試してみましょう。
(2021年8月:デモページが稼働していないようです)
WordPress移転代行サービス
他社サーバーで運用している WordPressサイト(独自ドメイン利用)を mixhost に引っ越す作業を代行してくれるサービスが提供されています。ウェブサイトの移行作業に慣れていない方や、自分で作業している時間がない方は、こちらのサービスを利用するとよいでしょう。基本料金は、1サイトにつき9,980円(税別)となっています。
お試し期間が10日間
10日間というのは平均的な日数といえます。エックスサーバーと同じです。
最低利用期間と解約について
契約期間が終了する前に解約する場合、残り期間分の返金はありません。
電話サポートがない
電話サポートはありませんので、初心者の方は少し戸惑うかもしれません。
問題があればホストを移動できる
「自分に割り当てられたサーバーが、どうもかなり動作が遅い」など特別な事情がある場合には、割り当てサーバーの移動を行ってくれます。その際には、業者側でデータのコピーなど行ってくれますので、契約者が何かする必要はありません。
「たまたま同じサーバーに負荷の大きいユーザーが割り当てられていたのが原因で、自分のウェブサイトの反応が悪い」といった状況におちいる可能はゼロではありませんので、これは、非常にありがたいです。
5. 総評
各プランが、エックスサーバーのプランと競合しています(料金がほぼ同じです)。
- スタンダードプランと エックスサーバー の「X10(スタンダード)」プラン
- プレミアムプランと エックスサーバー の「X20(プレミアム)」プラン
- ビジネスプランと エックスサーバー の「X30(プロ)」プラン
mixhost側に価格的なお得感がそれ程あるわけではありませんので、機能で真っ向勝負となります。
以前は、mixhost のディスク容量が少なく、そこが欠点の1つだったのですが、最近では容量増量されましてあまり差がなくなってきました。もともと、普通のウェブサイト運用であればディスク容量が問題になることはあまりないと思うのですが、サービスを比較した時に見劣りしてしまうともったいないですので、ひとまずこれは良かったと思います。
ちなみに、エックスサーバーの初期費用は3,000円ですが、エックスサーバーはだいたいいつもキャンペーンをやっていますので、そのキャンペーンを使って契約すればこの初期費用は実質半分くらいになります。
(こちらも参考にして下さい → エックスサーバー(XSERVER) のレビュー)
というわけでして、「絶対にこちらが良い」と言うのは難しいです。長年の運用実績を信頼してエックスサーバーを選択するのもよいでしょう。更に、ConoHa WING、カラフルボックス という強力なライバルとなるサービスも相次いで登場しました。しかし、この中でも mixhost は随所に新しい技術を取り入れており、面白い存在です。
mixhost は、今後「新しい技術にどれだけ対応し続けていけるか」、「サービスの高速性と安定性をどれだけ維持していけるか」が楽しみなサービスです。エックスサーバーの対抗馬として、検討する価値のあるサービスだと思います。
6. その他のメモ
- せっかくキャンペーンをやっていても、mixhost の公式サイトトップページのパッと分かるところになかったりしています。カルーセルの部分の1つとして記載されていたりしますが、これだと気づかれにくいので、損をしているなぁと感じています。
7. 「mixhost」の年表
「mixhost」に関するこれまでのプレスリリース等を表にしました。
※ あくまでも調査できた範囲での情報になります。